作品内容
KYOTO INTERCHANGEと株式会社サンエムカラーは、アーティスト⾦⽒徹平と森千裕による展覧会(2023年8⽉〜10⽉に半兵衛麸五条ビルホールKeiryuで開催)の記録として、限定90冊のカタログを制作し販売を開始します。
⾦⽒・森はこれまでも、株式会社サンエムカラーの技術を使いレンチキュラー印刷による作品を多数発表してきました。今回販売するカタログは、これまでの協働を活かして制作されたもので、特に表紙は作品としても楽しめる⼀冊になっています。
レンチキュラー印刷について
シート状のレンチキュラーレンズを⽤いて、⾒る⾓度によって絵柄が変化したり、⽴体感が得られたりする印刷物のこと。⼀般的なレンチキュラーは、既製のレンズシートを使い、1 ⽅向にしか変化させることができません。サンエムカラーでは、レンズを透明インクで⽣成する事で、変化の⽅向や有無を⾃由に混在させる事ができます。この技術は、これまでアクリルのみの技法でしたが、新たに紙⾯にもレンチキュラーを⽣成する事に成功し、今回のカタログの表紙で初の技術採⽤となりました。
表紙には新しい作品として、森千裕の「フルーツ・キャッチ」シリーズをレンチキュラー化しています。グローブとフルーツのイメージは横⽅向にポジネガに変化し、背景⾊は縦⽅向に変化します。
カタログ情報
サイズ:25×25cm 厚さ1cm
部数:90冊(表紙6種×15冊)
価格:55,000円(税込)
デザイン:松⾒拓也
写真:加納俊輔
発⾏:KYOTO INTERCHANGE
印刷:株式会社サンエムカラー
発売⽇:2024年1⽉12⽇
金氏徹平氏、森千裕氏の直筆サインの入った「作品証明書」付き
表紙6パターン
作家紹介
金氏徹平(Teppei Kaneuji)
日常の事物を収集し、コラージュ的手法を用いて作品を制作。彫刻、絵画、映像、写真など表現形態は多岐にわたり、 一貫して物質とイメージの関係を顕在化する造形システムの考案を探求している。主な個展に「消しゴム森」(金沢21世紀美術館、2020)、「金氏徹平のメルカトル・メンブレン」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、2016)、 「四角い液体、メタリックなメモリー」(京都芸術センター、2014)、「Towering Something」(ユーレンス現代美術センター、2013)、「溶け出す都市、空白の森」(横浜美術、2009)など国内外での展覧会のほか、 舞台美術や装丁も多数。
あうるスポットプロデュース「家電のように解り合えない」(2011)、KAATキッズ・プログラム2015 おいしいおかしいおしばい「わかったさんのクッキー」(2015-2016)、KYOTO EXPERIMENT 2019 チェルフィッチュ x 金氏徹平、「消しゴム山」(2019)、チェルィッチュ x金氏徹平「消しゴム森」(金沢21世紀美術館、2020)での舞台美術をはじめ、自身の映像作品を舞台化した 「tower (THEATER)」(ロームシアター京都サウスホール、Kyoto Experiment 2017)では演出を手掛ける。
https://teppeikaneuji.site/
森千裕(Chihiro Mori)
独自の視点によるとし観察を通じて拾った断片を取り込み、絵画、ドローイング、彫刻、アニメーション、写真、インスタレーションなど多様な手法で制作。その作品は、不穏さと美しさ、生の残酷さと面白さが共存し、アナーキーかつ人間的である。
17年に美術館初個展「omoide in my head」(豊田市美術館)を開催。そのほかの主な個展に、「カラフルなヌカルミ」 (CAPSULE 、東京、2012)など。これまでの展覧会に、「Vong Co RAHZI」(blum & poe、東京、2019)、「世界を開くのは誰だ?」(豊田市美術館、2019)、「百年の編み手たち -流動する日本の近現代美術-」(東京都現代美術館、2019)「CHILDHOOD Another banana day for the dream-fish」 (Palais de Tokyo 、パリ、フランス、2018)、「In Focus: Contemporary Japan」 (ミネアポリス美術館 、ミネアポリス、アメリカ合衆国、2018)、「六本木クロッシング2013アウトオブダウト」(森美術館 、東京、2013)、「絵画の庭―ゼロ年代日本の地平から」(国立国際美術館 、大阪、2010)、「夏への扉―マイクロポップの時代」 (水戸芸術館現代美術ギャラリー 、茨城、2007)など。11年VOCA奨励賞。19年には、「東京2020公式アートポスター」の制作アーティストのひとりに選ばれた。
http://chihiromori.com/